「ラッキーナンバースレビン」を観た
一粒で二度おいしい映画、前半ヒッチコック巻き込まれパターンのコメディ後半はちゃぶ台をひっくり返してシリアスなフィルムノアール映画に。細かくちりばめられた伏線がピシッとはまる感じかがいい。役も皆ぴったりはまっている。あとわざとなんだろうけどセットの壁紙がみんな変。重箱の隅突っ込めばきりがないけどそういうところは眼をつぶってもいいと思わせるのがいい娯楽映画。なかでも推理オタク役のルーシー(向田邦子の若いころに似てる)リューにやられた、ルーシー(軽くののしられたい)リューは日本ではブスということになっているが、僕ルーシー(いや、むしろ軽く蹴飛ばされてみたい)リューは美人だと思うのですが間違いですか?グーグルさんに聞いてみました。
「ルーシー・リュー 美人」の検索結果のうち 日本語のページ 約 41,700 件
「ルーシー・リュー ブス」 の検索結果のうち 日本語のページ 約 12,000 件
ルーシー・リューは美人ということでよろしいですね?と思いきやよく見ると文脈が「ルーシー・リューは美人ではない」「ルーシー・リューって美人?」とかばかりでした、そうですかそうですかハイハイ。
では。
「ロマンティックな狂気は存在するか 」読了
この本が「私たちはなぜ狂わずにいるのか」と同じ作者とは思えない。
読む価値あり。
■感想まとめる気力ないのでメモのみ、これではまったく意味不明ですね。すいません。
狂人はあまりにたやすく発見し断定する。
狂気は狂気なりに一定のパターンにおさまろうとする。
ベイトソンのブルバインド説
二重拘束状況に於ける反応
妄想型
あらゆる言葉の裏に自分を脅かす隠された意味があると思い込むようになるケース
破爪型
人の言う事を言葉どおりに受け取るようになるケース。
緊張型
それに耳をふさぐというケース。
シゾ schizophrenie
schizophrenia
【@】シゾフレニー、スキゾフレニア
精神分裂病は精神が分裂するというよりも精神が断片的化するといった方が正しい。壷が壊れて断片化し戻らなくなった状態に近い。
モノマニー単独妄想部分妄想
monomanie
ある特定のことに関してのみ精神に変調をきたし、他の部分は正常にとどまっている状態。
狂気の類型化によって治療法が確立するために…
M君(宮崎)のように、現時点で用意されている類型概念には収まりきらぬ狂気かもしれない状態については必然的に、診断どころか対応も見込みが立たないという情けない事態となる。
自己肯定と自己憐憫と責任回避の方便として目の前に多重人格という物語がぶら下げられた場合に、それに飛びつく人々は少なからず潜在するという事実こそを、多重人格の急増は示しているだろう。
プルーストのマドレーヌ体験
二人称単数の文章
フレデリックバーセルミ
ムーンデラックス
あなたはスツールに座る。
- 作者: 春日武彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/10
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「私たちはなぜ狂わずにいるのか」読了
この本はカス。読むのが苦痛だった。文体もころころ変わるし、他の本の引用ばかり、しかも引用した上にその作者を小馬鹿にしてこき下ろすのがほとんど、作者が読書家であるという点はわかった。読書家って性格悪いの多いよね。表題の「私たちはなぜ狂わずにいるのか」という疑問まったく答えていない。これでは詐欺ではないか。多分作者は特に言いたいことがないのに無理やり本をこさえたのではないかと邪推したくなる。作者あとがきが一番心情が吐露されていて共感できた、まあここも愚痴を述べているだけなのだが。
- 作者: 春日武彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/04
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「ラス・マンチャス通信」読了
文体は時折村上春樹を思わせます。じわりと不安感。不条理。冒頭はカフカを思わせるような描写。自分はこう思っているのに他の人からはそうは思えないらしい、この「ずれ」の拡大が病んでいる感じがしてよいです。
後半で読後はややホラーじみたネタが出てきてやや残念。うーんこれがなければなあ。別にカテゴリー分類不可の小説でも良いのではないですか?十分魅力ある内容なんだし。
エンディングはなぜか映画の「オルフェ」とか思い出してしまいました、でも「オルフェ」の内容自体はすっかり忘れました。
ごちゃごちゃいいましたが好きな作品です。
- 作者: 平山瑞穂
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- 発売日: 2004/12/21
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「変光星」読了
- 作者: 森口奈緒美
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「火星の人類学者」読了
オリヴァーサックスの奇妙な患者見物記。
正直やや野次馬的な感じのノンフィクションだった。でも視点は暖かくそして面白い。読む価値あり。
●色盲の画家
交通事故で脳に障害が起き、色盲になってしまった画家、脳が原因で後天的に色盲になる色だけではなく、コントラストも強く感じる、そのため日中は調節のためサングラスをかけるようになってしまったという、この患者は薄暗がりだと逆に視力が鋭敏化した主張し事実、夜なら4ブロック先の自動車のナンバープレートも楽々と読めるようになったという。日中はまぶしすぎるため次第に夜型人間になり安楽を得るようになったという。
脳は視覚情報を低次、高次の二段階で情報処理しておりこの高次の部分が事故で損傷したために信号処理されていない生の視覚情報を見ているためにこうなるらしい。
●最後のヒッピー
グレッグは脳の腫瘍のため失明、まったく見えないにもかかわらず本人は盲人であることを認知できない。
精神にも大きな障害、多幸感、短期記憶にも障害が起こり数分前のことは忘れてしまう、しかし1969年以前のロックのことは覚えている。そしてグレートフルデットのコンサートがニューヨークにやってきた。
●トゥレット症候群の外科
省略
●「見えて」いても「見えない」
六歳のころから盲目のヴァージルは婚約者の勧めで視力回復手術を受けることに、彼は45年ぶりに晴れて晴眼者となるはずだった。しかし脳はすでに見る能力をほぼ失っていたばかりか、見るという行為自体が彼に過剰なストレスを与えることになる。彼は晴眼者としては見くびられ盲人としてのアイデンティティーも否定され葛藤するのだった。
晴眼者の価値観を盲人にはめ込もうとしても不幸な結果しか得られないのではないかという問題を提示する話。
●夢の風景
12歳まですごした遠いイタリアのふるさとが忘れられない、病的ホームシック男の話。彼は故郷への憧憬のあまり、絵を書き始める、その数数千枚。その彼の頭の中には三次元CGのごとく正確に完璧なふるさとが存在していた。妻の死をきっかけに故郷に帰りたいと思う気持ちは日に日に強くなる、、。非常に印象深い話だった。
●神童たち
イデオサヴァンの話
●火星の人類学者
「高い機能を持つ」自閉症をアスペルガー症候群とよぶ。古典的な自閉症との違いはアスペルガー症候群の人たちは自分の経験、内面的な感情とその状態を話すことができるということ。
アスペルガー症候群の女性動物学者の話。彼女は自分のこと火星の人類学者と称する、動物相手なら気持ちを察することができるが人間相手だとまるで火星の人類学者のように地球住民を調査して理解しようとする感じなのだという。
以下引用
彼女は最近の講演でこう締めくくった。「もしぱちりと指をならしたら自閉症が消えるとしても、私はそうしないでしょう- なぜならそうしたらわたしがわたしでなくなってしまうからです。自閉症はわたしの一部なのです。」自閉症にはさまざまな面があると信じているから、彼女は自閉症「根治」するという考え方に不安を抱いている。
火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)
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「脳の中の幽霊」「陰日向に咲く」読了
「脳の中」の感想は後回し 、面白い読め。
「陰日向に咲く」劇団ひとりが書いた処女小説、ダメーな負け組たちを描いた短編集。
僕は劇団ひとりがどんな人でどんな芸をする人なのかをまったく知らない。たまにタモリ倶楽部に出ているのを知っている程度だ。あちこちのサイトで非常に評判がよかったので注文した。
ただ評判がよかった分自分側のハードルを高いところに上げてしまい、やや期待はずれ。読んでいて文章が稚拙という印象を受けてしまう、各短編の主人公が皆一人称で現代語そのままの台詞で書かれていて小説というよりもシナリオを読まされている感じだ。そのせいか全体にそうめんをすすっているつるつる感というか取っ掛かり感が薄い感じがした、描写が最小限で淡白。ではこの小説がつまらなかったかというとそんなはない、面白い。各短編と全体の構成が非常に緻密でばらばらにとっちからったジグソーパズルがピシッとはまるような快感がある。読み終わるとああやられたと思うような良質のミステリ小説を読んだような読後感。
追加 まったくの偶然なのだが前回に感想を書いた「四畳半神話大系」の森見登美彦のブログをみたらと森見登美彦と劇団ひとりが雑誌で対談を先日したらしい。面白そう。
- 作者: 劇団ひとり
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- 作者: V.S.ラマチャンドラン,サンドラブレイクスリー,V.S. Ramachandran,Sandra Blakeslee,山下篤子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/08/01
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